東北の、とある山間に棲む初老の姉弟。その日常生活とそこに移ろう四季。そして姉の死。現代という世情の向うに、ほとんど埋もれてしまいそうな二人の生の営みをきわだたせる山里の風物と風景。そこに当る光と影。作者のピュアな視線とケレンのないカメラワークは、見る僕の目を洗い、ベイシックな記憶を甦えらせる。個的なものが普遍に至る素晴らしい写真だ。